| タイトル |
日 時 |
<短編小説>Saintir外伝 いつか
そこはセインティア王都、城の一角。
陽が射し込み、微かな風邪が彼の頬を撫でた。
「火輪……?」
傍らに寝ていた筈の女性の名を呼ぶ。
「すみません、起こしてしまいました? 少し空気を入れ替えようと思ったんですけど」
黒髪のまだ少女のような面影を残した彼女は床まであるバルコニー続きの窓に手をかけたまま、気まずそうに微笑む。
「……陽が高いな。もう昼ぐらいなんじゃないか?」
彼はゆっくりとベッドの上で体を起こす。
「昨日、雨紺も一緒でしたから……何度も起こされたでしょう? 業...
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2008/06/18 18:54 |
小説ブログからお引越し
放置気味になっていたこのブログ。そしてたまに編集しようかと思うと開かなかったりな小説用に借りてたライブド●ブログ(笑
どーしよーかなー、画像でこっちは問題あるけど、うーん……
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2007/08/14 22:42 |
Re-Earth<赤の章:其の7>
「続けようと思います。お手を煩わせてすみませんでした」
朝、1階の食堂-といっても2〜3台の卓が並び記帳受付のカウンターも丸見えで、しきりもないような場所だが-でレディとシンとに顔を合わせた輪華はそう告げた。
出来るだけ自然にと意識はしていたが、強張りは隠せなかった。
「そう。まだ少しわだかまりがあるみたいだけれど、私たちで力になれることがあれば遠慮なく言って頂戴ね」
安堵したレディとは逆に、シンは何か探るような目で輪華を見る。
「ふっきれた、とは言いがたい表情だけに……私は素直...
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2007/08/14 22:34 |
Re-Earth<赤の章:其の6>
「だめね……本当に化け物」
そう呟いたのはレディ。
輪華と妖艶二人の部屋の隣に、こちらの二人もまた部屋をとっていた。
「悲しい顔をしないでください。あなたは必要だから生きている」
ベッドに腰掛け、うつむくレディの前に跪きその手に手を重ねてシンが言う。
「焦るのはあなたが人間だからです。命が永遠ではなく、絶対ではないことを知っているからです」
シンの真剣な言葉に、レディが泣きそうな顔をほころばせる。
「口が上手くなったわね。その調子なら女性も口説けるようになったんじゃない?」...
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2007/08/14 22:33 |
Re-Earth<赤の章:其の5>
所詮は中継地点用途な町だけに宿は数件もなく、小さい二階建ての宿に一向は部屋をとった。
「早速いじめたの? 妖艶」
女性二人が部屋に入ったところで、後に続こうとした妖艶にだけ聞こえるようにシンが呟く。
「この程度でやってらんないなら、さっさとやめればいいとは思ってるよ」
ムスっとした表情をし応えて部屋に入ってゆく。
「じゃ、私と輪華ちゃんが椅子に座るから、どうせ妖艶はまともに話すつもりないからゴロ寝でもしてて頂戴。シンはその横ねー悪いけど」
止まるためだけの小さな部屋で、ベッド...
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2007/08/14 22:32 |
Re-Earth<赤の章:其の4>
我ながら何をやっているんだか。
それが妖艶の今の気持ちだった。
最初は体を強張らせていた少女も睡魔には勝てないらしく、今は静かに寝息をたてている。
基本的に人を疑うことを知らない。
今の自分が、なんのためにここにいるのか、それさえ忘れているんじゃないかと思える。
何故、こんな少女に早兎が後釜を任せたのか判らない。
自分とこの少女が出会ったのさえ早兎の仕組んだことのように思えてくる。
そして、早兎はどこかで見ていて、らしくないと笑って楽しんでいるんじゃないかと。
「...
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2007/08/14 22:31 |
Re-Earth<赤の章:其の3>
森は一見森としてはそう広くはないが、それでも徒歩で歩き回るとなると容易とは言いがたかった。
「本当に村なんてあるんでしょうねっ」
蔦を小ぶりのナイフで切り、道なき道を進みながら倫華はぼやく。
「いたっ」
急に髪をひっぱられた予想しない衝撃に、大した痛みもないのについ叫ぶ。
「何やってんだか」
後ろからゆったりとついてきていた妖艶は、切った蔦を髪にからませ格闘する倫華を見て呟く。
「無駄に長い髪なんて切れば? これから風呂はいれないことも多くなるし、うっとおしいだけだろ」
...
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2007/08/14 22:30 |